知的障害のある息子は現在社会人ですが、年長の秋に入学予定の小学校の運動会を一緒に見に行った時のことです。

プログラムは宝探しになり、息子と一緒に入場門に並びました。我家以外は皆、子どもだけでしたが母子分離の難しい、まして大勢の人がいる運動会という独特な雰囲気の中、そう簡単に手が離せる息子ではありませんでした。でも1列目、2列目と走って行って、前方にある封筒を拾ってゴールまでまた走るだけという行動を見つめてるうちに、私が手を離しても気がつかず夢中になって、お友達の様子を見守って見ていました。

ダメだったら戻ればいいと思い1m2m...と息子から離れ、息子が気が付いた時は3m位離れていました。「お母さんは、あっちの門で待っているからね」と言うと、ちょっと不安気な顔を見せましたが列に並べている息子。退場門に急いで行き息子を待っていると、私に向かって手を振る息子。そして他のお友達に混ざって封筒を拾ってゴール!!

障害のある息子を育てていなかったら、宝探しの退場門で感激して胸がいっぱいになるなんて事はなかったと思います。歩みがゆっくりな分、小さな一歩がとても大きな一歩に感じてここまで来ました。宝探しと聞くと今でも胸がいっぱいになる思い出です。